「ENJOY KYOTO バックナンバー展」のお知らせ
「ENJOY KYOTO バックナンバー展」
●会期:10月25日(火)〜11月25日(金)
●場所:祇園花見小路 洋菓子「洋菓子ぎをんさかい gion sakai」 1階奥のギャラリー
●時間:11:00〜19:00
●入場無料
ENJOY KYOTOは、この11月で創刊からまる3年、いよいよ4年目を迎えることになりました。「インバウンド」という言葉がまだ巷ではあまり知られていなかったころに始まったぼくらの活動も、志を同じくする友人たちとの出会いや、サポートしてくださる先輩方の尽力によって、少しずつ、それでいて確かな歩みを進めることができました。
そこで、いつもお世話になっている祇園花見小路の洋菓子店・カフェ「ぎをんさかい」さんにご協力いただき、お店奥にあるギャラリーにて、ささやかではありますが「ENJOY KYOTO バックナンバー展」を開催させていただくことになりました。これまでのENJOY KYOTO Issue18までの中から、特にトラディショナルなテーマを扱った号の表紙を集めて展示させていただいております。
同時に部数は少ないのですが、表紙を展示していない号も含めた過去のバックナンバーを設置しています。あらためてこの機会に、手にとっていただければと思います。考えてみれば創刊号は竹中健司さんとカンバラクニエさんのコラボ「いまうきよえ」を表紙に竹笹堂を特集。以後、「楽京」と言う漢字ロゴを描いていただいた書家の川尾朋子さん、京提灯の小嶋商店、ジェフ・バーグランドさん、ポールとクリスが京都で始めたクラフトビールブランド京都醸造、京都サンガF.C.や京都ハンナリーズまで非常に多様な方々を取材してきました。お忙しい中、くるりの岸田さん、佐藤さん、ファンファンさん、それからつじあやのさんにも取材させていただきました。
そんなことを思い返しながら設営をやっているあいだ、こうやって表紙を眺めているうち、京都のコンテンツの量はもちろん、バラエティの豊かさ、奥行きの深さを、あらためて感じていました。そして、まだまだ足りていないなあと自分の至らなさを思いつつ、だからこそ京都という街の時間の大きさ、スケールの大きさを思い知るのでした。
空間的には狭くてコンパクトな街ですが、積み重ねてきた時間という軸のほうに、ものすごく豊かな財産が蓄えられているし、それは遺産ではなくその資産を生かしていまの京都の文化を生み出せる土壌を育んでいると思います。だから、海外の人たちに紹介したい人は、まだまだいます。そして、やりたいことは、ぜんぜんできていません。でも、これはぼくの口癖ですが、やるべき課題があるというのは、きっと良いことなんだと思うのです。
と、いうわけで。「バックナンバー展」と銘打ってはいますが、これは決して「回顧展」ではありません。展示の「展」は展望の「展」でもあるのです。だから、これまで以上の、これからを。過去を振り返るのではなく、ぼくたち自身もこの展示を通じて、前を向くためのヒントを見つけたいと思っています。在廊の予定はありませんが、近くへお越しの際は、ぜひお立ち寄りくださいませ。