ゴジマエ~後日読み返してもらいたいささやかなまえがき~

1971年生まれ。京都府出身・在住。コピーライター・プランナー。約15年間、大阪の広告制作会社勤務ののち2012年7月からフリーランスに。キャッチコピー一発から広告全体のプランニング・進行管理、企業の販促企画(企画書作成)まで、会社案内や学校案内・フリーペーパーなどの取材からライティングまで、幅広くやってます。 お仕事の依頼などはfuwa1q71@gmail.comまで。 

失敗しよう。2016年、年初の宣言として

2016年が明けて元旦のうちに、ひそかに今年のぼくの目標は「失敗しよう」だと掲げました。というのも、なんとなく昨年は「どうすれば失敗なく上手くやれるか」ってことに頭が行き過ぎていたような気がしたからです。もちろん失敗なく上手くやれるかを考えてプロジェクトを進めることは、ぼくのようにそれなりにキャリアがあって責任もあって40歳もとうに過ぎた人間にとっては、ある程度は必要なことです。しかし、そのいっぽうでそれを意識しすぎるあまり保守的になり、新しいチャレンジや前例のないことに、無意識のうちに消極的になってしまう、ということもあると思うのです。



そうするとまったく同じことをラグビー選手の五郎丸さんが話している記事をたまたま見かけました。

gendai.ismedia.jp




それからほぼ日手帳の昨日のページには「もう毎日、毎秒、失敗を許すっていうことですよ。恐れるんじゃなくて。失敗というものと仲良くやっていくっていうことも必要ですね」という舞台演出家のデヴィッド・ルヴォーの言葉が記されていました。

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GoogleのCMでは「初心者になろう」とわれわれに呼びかけています。


Googleアプリ:「初心者になろう。今年こそ。」編




MicrosoftのCMでオシムは「恐れることを、恐れるな」とぼくたちを鼓舞しています。


イビチャ・オシム/Number/松井大輔【 Surface Pro 4 CM】「ある編集者の戦い」編/Microsoft




いま世の中ぜんたいが、そういう時期なのだ。

そう確信しました。毎日のようにいろんな人がネットやなんかで叩かれて吊し上げられて、メインストリームから退場させられていくのを日々見ていると、どうしても保守的になってしまう。まるでたったひとつの正解があるかのような議論が飛び交い、それに合わないモノは不正解として排除し認めない。その結果ありもしないたったひとつの「正解」だけを探そうと行動が消極的になる。こうしたことに、そろそろ多くの人が閉塞感を感じているのではないでしょうか。

ただそれもなんとなくですが、今年からは潮目が変わるようなそんな気がしています。根拠はなーんにもないのですが、先のいくつかの符牒がそれを示しているように思うのです。子育てをしていても、子どもは失敗を叱ると途端に消極的になります。大人だってきっとおんなじなんです。チャレンジした者しか失敗できないのだから、失敗はもっと認められていい。そう思います。

もちろん45歳になる年の初めに堂々と「失敗しよう」と宣言するというのはいささか勇気がいったのですが、ともかくいい歳した中年のおっさんが、恥も外聞もなく、新しいことを引き受けてチャレンジして失敗して恥をかくのは、それはそれでなかなか楽しいことなんじゃないかなと、いまのところそう思っています。逆に30代ぐらいの方がどこかそういう外聞なんかを気にするようなところ、あったかもしれない。もう40も半ばになると、どうカッコつけたってたいしてカッコよくはないのだから。なので、どこかで失敗してるぼくを見つけたら「ああ、がんばってるんだなあ」とあたたかい目で見守ってくださいませ。今年もよろしくです。