ゴジマエ~後日読み返してもらいたいささやかなまえがき~

1971年生まれ。京都府出身・在住。コピーライター・プランナー。約15年間、大阪の広告制作会社勤務ののち2012年7月からフリーランスに。キャッチコピー一発から広告全体のプランニング・進行管理、企業の販促企画(企画書作成)まで、会社案内や学校案内・フリーペーパーなどの取材からライティングまで、幅広くやってます。 お仕事の依頼などはfuwa1q71@gmail.comまで。 

こころの中でひっそりと半旗を掲げること ~2011.3.11から3年経って~

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3年前の震災が教えてくれたのは、目の前の人たちと過ごすありふれた日常がいかに大切なものかということでした。だからぼくはいわゆる3.11が「その日」だからといって、これまでも特別なことはしてこなかったし、ただただ家族と楽しく過ごすこと、そうしてそのことについてちょっとだけ意識的になること、そういう風に位置付けてきました。

震災のこともそうだし、原発も、知事選とかも、なんでもそうだけど、「声高に語られる言説は話半分で聞く」というのがぼくのずっと変わらないスタンスです。
祈りは、心の中で、小さな声で、きわめて個人的に捧げるものでありたい。それはちょうど、家の近所で見つけた、これからの未来をつくる子どもたちが過ごしている幼稚園でひっそりと掲げられた半旗のように、です。

戦争もそうだったし、震災もそう。「遠くのどこかでたくさんの誰かが死んだ」ということではなく、身近な人を失ってしまった人の悲しみが「個別に」「たくさん」あるということ。それを一人一人が受け止めるのはとてもしんどいことだし、事実のあまりの大きさに途方に暮れてしまうというか、そんなこと本当にははじめから出来っこない。

だから、ぼくを含めて幸運にも身の上にその不幸がたまたま起きなかった人ができることは、大切な人を失うその悲しみを知ったうえで、目の前にいる愛する人のことを、彼らと過ごすありふれた日常を楽しく生きることを、あらためて大切に思うこと。3.11がそういう日になればいいんじゃないかなあと思うんです。